帰路の旅

 3月29日(日)。雨。昨夜の夜行列車はクルージュ駅を10時出発。2段ベッド。上に武田さんジジは下。一人ぼっちのちかちゃんが遊びに来ていたがジジは早々に寝入ったようだ。眼が覚めたときは5時20分だった。窓の外は真っ暗だ。町の明かりは必要最小限度。備付けの水道で顔を洗う。6時近くなってほんのりと明るくなった。時々列車が止まるが駅なのかどうか分からないで出発する。何のコールもない。あっても分からないだろうが。6時40分そろそろブカレストだそうだ。そして7時55分ブカレスト着。ここが少しややこしいところだがよく聞いておくれ。
 この日0時を期してサマータイムに入ったのだ。それで1時間遅らすことになったのだが、実はジジが寝ている間に雪のために列車が遅れたのだそうだ。本来なら6時15分着つまり7時15分だった。いずれにしても朝食を取る時間がない。予約していたバスで空港に急ぐ。チェックインしてここでみやさん、オリビアさんとお別れとなった。ムルツメスク(ありがとう)
 9時25分ブカレスト発で一旦フランクフルトに向かう。11時30分フランクフルト着。時計を10時30分に戻す。実にややこしい。ここで12時まで待ってゲート紹介があり13時チェックイン。関西空港行ルフトハンザ740便は13時47分離陸。
 大阪まで11時間。ベルリン、モスクワ、モンゴル、北京、ソウル経由だそうだ。またしっかり俳句でもひねって時間をつぶすことだろう。
 15時夕食。ピックスというビールをもらう。17時夕闇が迫る。消灯。こんな時間なのに眠い。17時30分で窓の外は暗闇だ。20時トロトロとねむった。22時30分お茶が来る。24時35分を5時35分とする。
 3月30日(月)。6時朝食。明るくなる。ちょっと我輩が恋しくなったそうだ。時速1076㎞、高度11300m、気温-59℃。日本まであと70分。7時15分に乱気流に入りかなり揺れるが7時48分関空着。
 さあ着いたと思ったら又もやハプニング。関空で出国手続きしてしまったのだ。そうなると福岡までとして預けた荷物を税関のためにわざわざ降ろしてもらい、入国手続をやりなおすはめになった。福岡行きが国際線取扱と知らずに気をきかせ過ぎたためのドジだった。福岡で手続きすればよかったのだ。まさしく最初から最後までハプニングの旅だった。おかげで2時間20分の待ち時間があっという間に過ぎてありがたかった。
 10時20分搭乗終了。10時34分離陸。11時25分福岡着。今度は無事に日本語が通じた。「やっぱりお寿司だ」、ということでジジの近くの「すし徳」で昼食。旅の無事とハプニングの数々を祝ったのだった。

東欧の旅の終りや弥生尽

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マラムレッシュ